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平滑筋肉腫のKさんの闘病記 19:手術の翌日から報告メール、3日目に腹腔ドレーン抜去。 [医療・健康&がん関連]

手術の翌日の夜に
Kさんから経過報告のメールが届いていました。

【術後2日目のメール】
今朝8時頃に痛み止めの
「トレフューザPCA system 3mL」を1プッシュして、
痛みがすっかり感じられなくなったのですが、
5時間ほどしてから脱力感があるので看護師さんに言うと、
強い半面の副作用だろうと。
この痛み止めは背中に繋がっています。

今もまだ少し気分がすぐれないので
(音楽を聴くとかTVを見る気になれないんです)、
この副作用云々とは関係なく
C先生が出してくれた「カロナール錠300mg」を
夕方から飲み始めました。
痛みを抑えたり熱を下げる薬とあります。
毎食後30分と寝る前に2錠服用します。


……実に律儀なレポーターですよねぇ(笑)。
手術したばかりなんだから、休養してくれればいいのに~。
翌日に音楽やテレビって……(汗)。
私は開腹手術(胃がん)のときなんて
術後3日ほど痛みで苦しみ続けましたよ~(号泣)。

でも、具体的な情報は“がん友”の皆さんにとって
非常に有益だと思います。
そして、がんはがんでもKさんと同じ
“サルコーマ仲間”の皆さんの治療に役立ちたいからこそ、
Kさんは気がついたことを細かく知らせてくれます。


上記のメールにある「トレフューザ」というのは
痛み止めの薬剤の名前かなと思って調べてみたら、
医療用具で「加圧式医薬品注入器」のことでした。

●「ベセルフューザー(麻酔用)/愛称:トレフューザー[レジスタードトレードマーク]
(オーベクス/東レ・メディカル)
http://www.toray-medical.com/medical/masui/detail.html?id=9FEC0F0F440A0DE949257B940021EDCA

術後の疼痛などの治療用で、
体内に痛み止めを投与するための注入器だそうです。
ボタンを押すと薬液の出るワンプッシュ式で、
ディスポーザブル(使い捨て)です。

「PCA」とは「自己調節鎮痛法」のことで、
患者が痛みを感じたときに
自分で鎮痛薬を投与できるようにしたもの。
Kさんが使った装置のように、
「少し痛みが増してきた」と感じたときに
注入器のボタンを押せば鎮痛薬が体内に入るので、
激痛でナースコールをして処置されるのを待つ
というストレスがありません。
(私が胃の手術をした’98年当時は
ナースコールしか手段がありませんでした~。涙)。


Kさんが注入器でプッシュした中身は
「アナペイン」と「フェンタニル」という薬の混合だそうです。
「アナペイン(ロピバカイン塩酸塩水和物)」は
術後の鎮痛に用いられる薬剤で、
「フェンタニル(フェンタニルクエン酸塩)」は
麻薬に指定されているオピオイド鎮痛薬。
「モルヒネ」と同じような作用とのことですが、
痛みを抑える効果は約200倍も強く、その分、毒性も強いとか。
(3日目は「アナペイン」だけとなったそうです)。

「強い半面の副作用」とは、
薬の効果が大きい分、副作用(この場合は脱力感)も
強く出るという意味でしょう。

「痛み止めは背中に繋がって」というのは
「硬膜外麻酔」のことと思われます。
脊髄を覆(おお)っている硬膜と
その外側を囲む脊柱管の間にある
硬膜外腔(こうまくがいくう)に細いカテーテルを留置し、
薬剤を持続的に注入する方法。
この局所麻酔によって鎮痛する方法は
全身にオピオイド鎮痛薬を投与するよりも
腸管運動の回復を早め、排便・排ガスも促すとか。

点滴は、ほかに「ソリターT3号G輸液500ml」を1日3回。
これは水分や電解質の補給・維持のための補液製剤です。

「カロナール錠300mg」は比較的、安全性が高く
小児から大人まで使用可能とされる解熱鎮痛剤。
主成分は「アセトアミノフェン」で、
これは風邪のときに、よく処方される「PL配合顆粒」や、
市販薬の「タイレノール」「パブロン」「ベンザエース」
「セデス(ピリン系・非ピリン系)」「サリドンエース」
「ルル」などにも含まれる成分です。

ただし、「カロナール」は
他のアセトアミノフェン製剤と併用すると
肝機能障害が発生する恐れもあるそうです。
となると、肝臓手術の直後の患者に出すのは?
と思うのですが、
Kさんの残っている肝臓の機能が正常に働いているのと、
指示された服薬量は成人の最大限より、ずっと少ないので、
心配はないというC先生の判断なのでしょう。


そんなの病院が出してくれるんだから、
いちいち知らなくても大丈夫でしょ~?
と言う人もいるのですが、
ごく一般的な生理食塩水の点滴でも、
投与する量が多かったり滴下速度が速かったりすると
血中濃度が上がって副作用が出る人もいるそうです。
現に、私のがん本の取材に協力してくれた人の中には、
入院中に点滴の輸液を間違えられて
一時的に体調が悪くなったケースもありました。

かく言う私も胃がんと乳がんの入院中は、
点滴の薬液や錠剤の名前とか色なんて
チェックしていませんでしたからねぇ(汗)。
オモテに出ない単純な医療事故は日常茶飯事。
Kさんのように確認するに越したことはありません。


【術後3日目のメール】
今日はかなり楽になりましたよ。
尿管と血液が溜まっていた管と、
右の腹に入っていた管が抜けました。
点滴は「ソリターT3号G輸液」と、
痛み止めは「アナペイン」だけに。

午前中に排便もあったのでホッとしました。
今は結構おなかがゴロゴロしてガスがよく出ます。
血糖値は7時頃に114で、11時頃に140でした。
血圧は相変わらず低いですが
数値に問題はないようです。
あと、指先の計測も異常なしです。


……ドレーン(排液管)が抜去できたということは、
・術後の排液の量が一定以下となった。
・おなかの中の出血が治まったので
排液に血液が混じらなくなった。
・胆汁が混入していないので胆汁漏の心配もない。
・術後の合併症もない。
ということだと思われます。

ただし、肝臓の部分切除だけの場合は
手術の翌日にドレーンを抜去する例もあるようです。
また、欧米では肝臓や胆嚢などの切除術の場合、
ドレナージ(排液法)は不要という考え方が主流で、
ドレーンを挿入しても早期の抜去を勧めています。
いずれにしても、
ドレーンが外せないと退院も延びるので
Kさんの経過は良好!ということだと思います。

「血糖値」は術後、高めとなるそうです。
一般的に空腹時の基準値は73~109mg/dLですが、
手術によって体は傷や炎症などのストレスを受けて
特定のホルモンや物質の分泌が増えるため、
一時的に血糖の上昇を抑えるインスリンの働きが弱まるので
血糖値が高くなるとのこと。
術後の血糖値は140~180mg/dL程度に
コントロールするよう推奨されているようです。
Kさんには他の持病はありませんが、
糖尿病の患者の場合は注意が必要ですし、
病院側も細かくフォローしてくれるはずです。

「指先の計測」とは
指先を挟む洗濯ばさみ形の
「パルスオキシメーター」という医療機器を使って、
指の先の動脈に含まれる酸素量と脈拍数を
測定・モニタリング(監視)すること。
この機器には赤色LEDの光源とセンサーが内蔵され、
光を爪に当てて計測できるので、
採血する必要もないわけです
(入院中は頻繁な注射もストレスになりますからねぇ)。
でも、マニキュアを厚めに塗っている爪は測定しにくいそうです。
爪は体調の変化も反映するものですから、
普段、ネイルアートやマニキュアを楽しんでいる人でも、
入院予定のある場合は事前に落としましょうね~。


ところで、
開腹手術の術創(メスを入れた傷あと)についてですが、
Kさんの腹部の切開部分には、
前回の術後だとプラスチックテープが貼ってあったそうですが、
今回は何もなかったとのこと。
私が胃を切った頃は縫合も溶ける糸ではなく、
テープも使われず、術創はイソジンで消毒されたものです。
近年では消毒しないほうが
傷の治りも早いと言われているようですね。

体質にもよるそうですが、
術創が赤黒く盛り上がるケロイドとか
肥厚性瘢痕(ひこうせい はんこん)などにならないようにと、
「メディカル(医療用)テープ」や
「サージカル(外科用)テープ」等と呼ばれるものが
使われています。

私のおなかには11針分の術創がタテに入っていますが、
退院後に「シリコンジェルシート」というものを購入してみました。
(17年ほど前で1万円ぐらい)。
私は肌がかぶれやすいのですが、
シリコンは人体に親和性が高いと言われていましたし、
洗って繰り返し使えるタイプだったのですが、
おなかに貼って寝ると、朝には行方不明になっているんです~。

まぁ私の寝相が悪いせいなんでしょうけど~(苦笑)、
しばらく使い続けても何の効果も感じられなかったので
泣く泣く捨てる羽目に。
私の場合は1万円をムダにするくらいなら
おいしいものに使うほうが
傷の治りも早かったんじゃないかと思うんですよね~。

医療用テープは、いろんな市販品も出ているようですが、
手軽なお値段なので試しやすいかも。

(※現在ではシリコンで肌がかぶれる体質の人も
けっこういることが知られています。
シリコンジェルシートの効果は人それぞれのようです)。


[参考サイト]
●「検査の参考基準値表(主要検査項目のみ)」
(平成27年1月 改訂/東京大学医学部附属病院 検査部)
http://lab-tky.umin.jp/patient/ketueki.pdf
(※PDFファイルが開きます)

[参考文献]
●『看護師のための看護基礎知識事典』(秀和システム)
村中陽子・川西千恵美・渡邉亜紀子 著

看護学の専門家3名の共著で、発行は2010年9月
やや専門性の高い部分もありますが、
全般的には平易な解説と豊富なイラストで
医学に親しみやすく&理解しやすくなると思います。
専門書が374ページで1,836円だなんて
安いんじゃないでしょうか~?

クリックしたページに「なか見!検索」があります
(※無料で十数ページ分が閲覧できます)。

看護師のための看護基礎知識事典


[本日のオマケ]

●「傷あとを目立ちにくくする治療法」(ジョンソン・エンド・ジョンソン)
https://www.jnj.co.jp/jjmkk/general/dr/skin/skin_2.html

医療用テープの一例。
はがすときに皮膚の角質層まで一緒に取れないタイプだとか。
●「優肌絆(ゆうきばん) プラスチック」(日東メディカル)
http://www.ntmed.co.jp/medical/personal/yuki/yuki_pla.html

アマゾンだと25mm×4.5mのタイプが429円(税込)。
退院後の術創ケアにも手軽に使えそう。
●「優肌絆 肌にやさしいテープ プラスチック 太幅 25mm*4.5m」

優肌絆 肌にやさしいテープ プラスチック 太幅 25mm*4.5m

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  • 出版社/メーカー: ニトムズ
  • メディア: ヘルスケア&ケア用品


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